ジャアリ（JALLI又はjalli）とは（ウルドゥー語：جالی ヒンディー語：जाली JALI）「ネット」を意味する言葉で、穿孔石やための用語であり、格子 スクリーンの構築装飾パターンの名称です。

この左の画像のような形式の建築装飾は、ヒンズー教の寺院建築、インド – イスラム建築、そしてより一般的にはイスラム建築で一般的な形となっています。

このジャアリというデザインは、もともとはムガール帝国の皇帝ジャハンギルの女王ヌール・ジャハーンがトルコの建築に興味を持ち、自国の文化に取り入れたい思ったことが始まりと言われています。
この建築様式の広く開かれたデザインとジャアリの視覚効果、すなわちコンクリートの格子スクリーンが彼女を魅了したようです。

彼女はこのコンクリートのジャアリ（JALI又はjaali）または格子スクリーンを布地に複製したいという願望が、チカンカリ刺繍（chikankari）でのこの技法の作成を促したのです。

実際、ムガール様式建築の格子スクリーンのような構造、すなわち宮殿や砦もこのジャアリ ワークデザインを目撃することができます。
そしてこのジャアリ（JALI又はjaali）はチカンカリ刺繍（chikankari）の数多くある中の一つの刺繍テクニックとなったのです。

このようにムガール帝国の庇護を受けたチカンカリ刺繍ですが、その滅亡とともにその技術はインド各地に散らばり、カシミール刺繍の中の一つの刺繍テクニックとして受け入れられたのです。
これがカシミール刺繍のジャアリワークの始まりともいわれています。

この画像はチカンカリ刺繍（chikankari）によってされた刺繍です。

このようにチカンカリで最もよく使われているモチーフは、花、つる、葉です。

そのチカンカリ刺繍の影響を受けたカシミール刺繍の中のテクニックジャアリ（JALI又はjaali）も同様です。

花や蔓、草や木などカシミールの自然豊かな光景をソズニ（SOZNI）刺繍の素晴らしテクニックを使い表現していきます。

カシミール刺繍では、このジャアリ（JAALI又はjaali）は、主にカシミヤ/パシュミナに施されています。