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宝石の女王 ルビー|艶やかなルビーの赤の秘密!| Ruby

宝石の女王 ルビー|艶やかなルビーの赤の秘密!| Ruby

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宝石の女王 憧れのルビー

赤いルビーは昔からの女性の憧れです。
この鮮やかで華やかなルビーは、ダイヤモンド、サファイア、エメラルド、アレキサンドライトと並んで世界五大宝石の一つと呼ばれる人気のある天然石です。

情熱的な赤に輝くルビーは、その希少性や美しさから古来より「宝石の女王」と呼ばれてきました。

このように世界中で人気のあるルビーですが、世界のほんの限られた場所でしか見つかっていません。
その希少性という観点から言うと、ルビーはダイヤモンドよりも希少な天然石かもしれません。

ではルビーとはどのような宝石/天然石なのでしょうか?
その歴史とルビーの魅力的な色の秘密についてまとめてみました。

古代から親しまれ、大切にされてきた ルビー

ルビー

ルビーという名前は、ラテン語の赤を意味する「ruber」(ルベル)という言葉に由来しています。

赤という色は現在でも、情熱、強い愛、憎しみ、また強さなどを連想させますが、古代においても赤は特別な色でした。
ルビーは体を流れる血液を連想させることから、病気を治す秘薬として粉末にして飲む人もいたほどです。
今のわたしたちから考えるとルビーを飲んでしまうなんて、ちょっと想像できませんね。

でも当時の人々にとって、赤いルビーの美しさはそれほど心を打つものであり、人々はルビーを神秘的と感じていた一つの証拠と考えられます。

他にも、ルビーの原産地であるビルマでは、ルビーを体の一部に付けることによって無敵になれると信じられていました。
『ムテキング ルビー』田舎のスーパーヒーローにいそうです。

また中世のヨーロッパにおいては、ルビーは権力や富の象徴として、王族や上流階級の間で非常に人気のある宝石/天然石の1つになりました。

今から5千年前に書かれた旧約聖書には、大祭司アロンの衣装に埋め込まれた12の宝石の一つにルビーがでてきます。
こうしたところからも、ルビーは特別な石として人々に大切にされてきたのかもしれません。

ルビーとはどんな宝石ですか?

ルビー
研磨していないルビー

赤いルビーの美しさは多くの人々を惹きつけます。
しかしそのルビーの赤い美しさは何もしないで、最初から美しいわけではありません。

ルビーは酸化アルミニウムの結晶でできているコランダム (鋼玉)という鉱物です。
コランダム (鋼玉)はもともと無色ですが、大抵は鉄、チタン、クロム、銅などの不純物が混じっていて、この不純物によってコランダム (鋼玉)には様々な色が生じます。

このうち赤色のものだけがルビー(ruby)と呼ばれ、それ以外はサファイアと呼ばれているのです。
つまりルビーとサファイアは、同じコランダム (鋼玉)という鉱物の中に含まれている宝石/天然石なのです。
世界5大宝石の中に同じ種類の鉱物が含まれているなんて、不思議なものですね。
※サファイアついての情報はサファイア Sapphire|世界五大宝石の一つ青玉(蒼玉)をご覧ください

このようにルビーは有名な宝石で、ダイヤモンド、エメラルド、サファイア、アレキサンドライトと並んで世界五大宝石の一つとして知られています。

ちなみに宝石には定義があり、希少性が高いこと、モース硬度が高いこと、特別な美しさがあると認められているいう条件があります。
結構主観的です。
そしてルビーのモース硬度はダイヤに次いで硬い9です。
※これに関係する点は誰も教えてくれない! 天然石と宝石の本当の違いにも記載されていますので、ご興味のある方はご覧ください。

話題はルビーに戻りますが、ルビーの赤は、コランダム (鋼玉)の中に含まれるクロムによります。
しかしただクロムが含まれていればルビーになるわけではなく、コランダム (鋼玉)の中にクロムが1%くらい含まれている場合にのみ、ルビーと呼ばれる綺麗な赤い宝石になります。
そしてそのクロムが1%未満になると、コランダムの色はピンク色になりサファイアと呼ばれます。
しかしクロムの含有量がもっと多くなると色は黒っぽくなって、ただの石に見えます。

まさに微妙な配合です。
このように考えるとルビーは自然が与えた神からの贈り物なのかもしれません。

これらのことから考えても、ルビーはとても希少な宝石であり、ルビーの赤が非常に人気があったため、需要も多く大変価値が高くなり「宝石の王様」と呼ばれたのかもしれません。

天然ルビーの産地とはどこですか?

ミャンマー モゴック
ルビーの産地で有名なミャンマー

ルビーの産地として有名なのは主にアジアで、ミャンマー、スリランカ、タイ、ベトナムなどでルビーは数多く採取されています。

とくにミャンマーやベトナム北部で採れるルビーは大理石の鉱床で見つかることが多くあります。
ルビーは鉄が含まれていると青みが入るため色が濃くなりますが、大理石は鉄の含有量が少ないのでそこで採れるルビーは鮮やかな赤い輝きを持っています。
この色のルビーは高価となり「ピジョンブラッド」と呼ばれるミャンマー産の最高級のルビーとして知られています。

特にミャンマーのモゴック産ルビーが有名です。
モゴック産のルビーは、太陽光など紫外線の下では蛍光の赤色が見えるという特徴があります。

その他の場所では、ルビーは玄武岩の中に見つかることが多くあるようです。
玄武岩には鉄分が含有されているため、そこで見つかるルビーは鉄分の影響で黒みがかった落ち着いた赤のルビーとなります。
タイで有名な「ビーフブラッド」と呼ばれるルビーは、この種類の重厚な赤です。
決して間違えて食べないでください。
歯が欠けます。

近年はミャンマー産のルビーは減少しており、価格がますます高騰しているようです。
それに代わりマダガスカルや中国などでもルビーが見つかる鉱山が発見され、中にはミャンマー産の「ピジョンブラッド」のような美しいルビーも採掘されています。

これらは天然のルビーのことですが、サファイヤと同様、ルビーも加熱処理をして色をより鮮やかにしているものがほとんどです。
ですからこれら加熱処理をしない天然のルビーは大変貴重なものとして取り扱われています。

ルビーの加熱加工処理について

天然のルビーに対し、加熱して人工的に造ったルビーもあります。

そのように人工的に造ったルビーの加工で一般的なのは加熱加工です。
加熱加工をしていないルビーは大変希少なので、大抵「非加熱ルビー」と書いてあり高価です。

ほとんどのルビーの原石は、研磨しただけでは宝石にはなりません。
しかしこれを1000℃ほどの高温で加熱すると、発色がよくなり鮮明な色と輝きが出るのです。

またルビーの中にはサファイヤと同様、針状の鉱物(ルチルシルク)が含まれていることが多く、この含有物のためにルビーの原石が白っぽく濁って見えたり透明度が下がって見えたりします。
しかしそのようなルビーでも加熱処理をすると含有物は溶けてなくなり、透明度が上がります。
ですからルビーの価値をあげるために、ルビーに加熱処理を施すのです。

人間の欲とはまさに凄まじいものです。
多くの知恵を生み出します。

しかしまれに非加熱で透明度が高く、含有物のルチルシルクによって「スター効果」と呼ばれる六角形の光が表れるルビーがあり、これは「スタールビー」と呼ばれて高値が付いています。

現在はルビーへの加熱加工の技術が格段に進歩し、ルビーへの加熱の有り無しを正確に判断するのは専門家でもかなり難しくなっているのが現状です。

ルビーのお手入れ、保管方法とは?!

前述したように、ルビーはダイヤに次いで硬いモース硬度9の宝石です。
それでルビーはキズや割れが生じにくく扱いやすい宝石といえます。

もしルビーのアクセサリーの汚れが気になったら、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に5-10分浸した後柔らかい歯ブラシなどで汚れを落とし、その後流水で十分にすすいでから乾いた布で乾かせば完了です。

しかしルビー自体は丈夫でもルビーを留めてある金属は柔らかいので、ルビーを研磨剤の入ったものでなどでこすると、金属に傷がついてしまう可能性があります。
ですから台座や留め具まで研磨剤でこすらないようにご注意ください。

またルビーのお手入れに超音波洗浄機も使えますが、ひび割れをガラスで埋めている(フラクチャー充填)ルビーは超音波洗浄機で割れる可能性があるので、ルビーのお手入れに超音波洗浄機の使用を控えた方が安心です。
しかしこのひび割れはガラスで埋めてあるとはいえ、わたしたちがみても分かりますので、よく確認してそれが無ければ使用しても大丈夫です。

普段ルビーのジュエリーを保管するときには、硬いルビーによって他の宝石に傷が付かないように、個別に袋に入れたりして収納してください。

ルビーは美しいだけではなく長い年月に耐えられる丈夫な宝石なので、きれいに手入れと保管をして長く楽しみたいですね。

宝石の王様 ルビーのまとめ

ルビー以外にも赤い天然石はたくさんありますが、輝き、硬さ、希少性を考えてもルビーは特別な宝石といえますね。
もしルビーを手にする機会があったならば大切にしたいものです。

Great Artisan(グレート アーティザン)も素朴なデザインのルビーを取り扱っています。
素朴な石の中にある美しさをお楽しみいただければ幸いです。

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