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カシミール刺繍に使用されている刺繍糸の素材は何ですか?
日本でカシミールのパシュミナ(カシミヤ)に関する商品情報の刺繍糸の素材を見ると、刺繍糸の素材に様々な名前が書かれています。
例えばシルク糸、コットン(綿)、シルク&コットンミックス・中にはカシミヤ糸を使っていることもあるとWEBサイトで言われています。
私たちGreat Artisan(グレートアーティザン)も以前は、使用している刺繍糸はコットンと書いていました。
2019年秋の今回、カシミールのスリナガルにゆっくり滞在する目的として、今まであやふやだった様ざま情報を明確にしようと思い、まず第一弾としてスリナガルで使用されている刺繍糸の素材には何が使われているのか詳しく聞いてみました。
スリナガルではパシュミナ(カシミヤ)に刺繍をする際に、どんな素材の糸を使用しているのでしょうか?
特集しました。
どうぞご覧になってみてください。
日本でカシミールで刺繍で使用されていると言われている糸の素材は何ですか?
先ず、わたしたちの住んでいる日本でカシミール刺繍で使用されている糸の素材は何だと言われているのでしょうか。
それから考えてみましょう。
日本ではカシミール刺繍で使われている刺繍糸の素材の多くは「シルク(絹)」、「コットン(綿)」、時々「パシュミナ(カシミヤ)」と書かれています。
ざっとですが、調べた限りほとんどがこれらの表記でした。
もし不備があったらご遠慮なくご指摘ください。
そして私たちGreat Artisan(グレートアーティザン)も以前は、「コットン(綿)」を使用していると聞いていたので、刺繍の糸の素材は「コットン(綿)」と記載してました。
しかし今回スリナガルに長く滞在して分かったのは、私たちGreat Artisan(グレートアーティザン)の表記が一部間違っていたということです。
つまり私たちが取り扱っていた刺繍パシュミナ(カシミヤ)で使っていた素材は、コットン(綿)だけではないということが分かったのです。
これはお詫びしなければなりません。
本当に申し訳ございませんでした。
ではスリナガルの刺繍パシュミナ(カシミヤ)の刺繍糸にはどのような素材が使われているのでしょうか。
カシミール刺繍の刺繍パシュミナ(カシミヤ)で使われている刺繍糸の素材とは
上の刺繍糸は、カシミールのカシミヤの刺繍職人の村に行ったときに撮影した刺繍糸の写真です。
ほとんどの村では、刺繍の作業をしているときに部屋の壁を背にして座って作業をしていますが、職人さんたちの真ん中に上のようなカラフルな刺繍糸が置いてあり、自由に取ることができます。
この刺繍糸を誰が用意するのか?は別のコンテンツで紹介するとして、
このコンテンツでは、この刺繍糸の素材は何かという点に焦点を合わせてみたいと思います。
前述したように日本でカシミール刺繍で使われている刺繍糸は、一般的に「シルク(絹)」と「コットン(綿)」そして時々「パシュミナ(カシミヤ)」と言われています。
しかしスリナガルの現状はわたしの認識とは大きく違いました。
カシミール刺繍ではどのような素材の刺繍糸が使用されているのでしょうか。
ビジネスパートナーに、もしカシミール刺繍の刺繍糸で使用した場合、素材ごとに、どのような課題やメリットがあるのか解説をしてもらいました。
カシミール刺繍で使用する糸の素材
シルク素材の刺繍糸 | 刺繍糸に使用するとしたらシルクは非常に光沢があるし強い糸だそうです。 しかしシルクは刺繍向きの柔らかさがないと言います。 そのためシルクをカシミール刺繍の刺繍糸として使用すると刺繍職人は、多大な忍耐と技術、そして力を使うことになります。 そのため確かにカシミール刺繍の刺繍糸にシルクを使う職人(アーティザン)もいるが、スリナガルではほんのわずかであると言っていました。 |
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パシュミナ(カシミヤ)素材の刺繍糸 | 一般論ではパシュミナの毛を刺繍糸に使うことがあると言っていますが、スリナガルではパシュミナの毛を刺繍糸に使用することはないと言っています。 なぜならばパシュミナ(カシミヤ)糸を刺繍で使うならば、糸が切れてしまうからです。 つまりカシミール刺繍の刺繍糸に求められる強さをパシュミナ(カシミヤ)糸は持っていないと言っています。 しかもパシュミナ糸の値段も高いため、刺繍糸にカシミヤ糸を使うことは強いクライアントの要望がない限りありえないと言っていました。 |
コットン素材の刺繍糸 | インドは有名なコットンが算出する国です。 ですから刺繍糸にはコットンを使うことは多いそうです。 しかもコットンは安価で使いやすく、手に入りやすい糸ですが、光沢と強さが足りないと言っています。 ですから刺繍の最中に切れたり、パシュミナに刺繍を施した後切れてしまうと品質に問題が生じることになります。 ですからカシミール刺繍ではコットンだけを刺繍糸に使うことは少ないそうです。 |
以上のことを聞くことができました。
ではカシミール刺繍では刺繍糸にどのような素材を使用しているのでしょうか。
結論としてはカシミール刺繍で使う刺繍糸として一番良い素材は、シルク&コットンをミックスした刺繍糸が一番良いそうです。
確かにそういわれてみると、上の刺繍糸の写真には光沢がありますよね・・・
シルク&コットンの糸は価格面も適度であり、光沢も強さもあり、非常に刺繍がしやすいと言っていました。
Great Artisan(グレートアーティザン)の刺繍糸の素材は何ですか?
そこで聞いてみました。
当店Great Artisan(グレートアーティザン)の刺繍パシュミナ(カシミヤ)で使われてる糸はコットンですか?
それともシルク&コットンのミックスの糸ですか?
「シルク&コットン」
答えは即答です。
Great Artisan(グレートアーティザン)の刺繍パシュミナで使用している刺繍糸の素材は、すべてコットン&シルクミックスです。
・・・・・・・・
おいおい・・・・・・・
昔聞いたよなぁ・・・・・・・・・・
こんな気持ちを押し殺して、英語のしゃべれない私は「Oh。・・・I understand」と言いました。
だって上手く言えないんだもん・・・・・
でも長い付き合いになりますが、Great Artisan(グレートアーティザン)のビジネスパートナーがこれまで私に嘘を言ったことはありませんし、騙したこともありません。
なので昔に英語が不達者な私の聞き間違いか、言い間違いだと思います(反省)
カシミール刺繍の刺繍糸の産地は?
話題はカシミール刺繍で使用する刺繍糸に戻りますが、ついでにスリナガルで使われている刺繍糸の素材の産地も聞きました。
刺繍糸の素材の産地は、コットンはインドのバンガロールのコットンを使っています。
バンガロールと聞くとITで有名な都市なので意外に思いましたので、もしかしたら私の聞き間違いか仕入れ先かもしれません。
今度確かめてみます。
そしてシルクは中国製のシルクです。
これは間違いありません。
カシミールにもシルクはあり産地なのですが、シルクの紡績の機械が古く柔らかい糸にできないそうです。
以前はスリナガルのシルクは有名だったそうです。
しかし機械が古くなっていったため、素材の元は良い品質なのですが紡績機が古くなったため、周辺諸国のシルクの品質に比べて品質が落ちてしまったようです。
そのため安価で柔らかい中国製のシルクを輸入し、インドのコットンとミックスして、スリナガルでは現在刺繍糸として使用しています。
【まとめ】カシミール刺繍に使用されている刺繍糸の素材は何ですか?
いかがでしょうか。
わたしも今回長年の疑問が解けた感があります。
ビジネスパートナーと、ほぼ週に2‐3回電話で話してはいても、実際に会って話すのとでは情報量の差に大きな違いがあることが分かりました。
今回の渡航でかなりの情報を得ることが出来ましたので、徐々に書いていきたいと思います。
Great Artisan(グレートアーティザン)の商品は、このような現地のパートナーと密接(?!)なコミュニケーションを取りながら商品を販売しています。
今回も確信し、間違いなくいえるのは互いの信頼関係です。
わたしたちGreat Artisan(グレートアーティザン)は自信をもって素晴らしいカシミールの織物と刺繍を販売しています。
ぜひご覧になってみてください。