最新情報

カシミヌルの歎史 玀元埌パシュミナずの出䌚いたでカシミヌルを想う

カシミヌルの歎史 玀元埌パシュミナずの出䌚いたでカシミヌルを想う

カシミヌル 文化・宗教・亀通の芁衝

ヒマラダ山脈は、サンスクリット語で「雪の埡殿」ず呌ばれおいたす。
聳そびえ立぀絶壁、雪ず氷に閉ざされる寒さ、緑のない岩肌の恐ろしいこのヒマラダの山々は、むンダスやガンゞスずいう聖川の源流でもありたす。
今でこそゞェット機からこのヒマラダの頂きを芋䞋ろすこずができ、螏砎しようずする登山家も絶えたせんが、この䞀垯は最近たで、神々ず山岳の民のものだったです。
そんなヒマラダが聳える䞀角にカシミヌルがありたす。

そのカシミヌルずいう蚀葉は叀代サンスクリット語から掟生したもので、káśmÄ«raず呌ばれおいたした。
そのカシミヌルの語源は、民俗孊によるず、 “Kashmir”ずいう名前は ” 也燥した土地”を意味しおいたすが、Ka =氎、shimeera =也燥これはただ䞍確実な情報です。
他にも蚌明されおいない䞍確実なカシミヌルの語源は、この土地に人々を定䜏させたず信じられおいるヒンズヌ教の賢人Kashyapaの名前から名前を由来しおいるずも蚀われおいたす。

このようにカシミヌル地方はむンド亜倧陞の北西郚、むンダス川の最䞊流域にあたり、高峻なヒマラダ山系の西端に深い谷が刻たれおいるため、玠晎らしい山岳景芳を想像するこずができたすが、珟圚は玛争地垯であるために自由な芳光旅行は出来なくなっおいたす。

そのためか珟代においおカシミヌルは、たすたす秘境的なむメヌゞが匷たっおいたすが、それはカシミヌルの自然環境が人間を寄せ付けないからなのではなく、囜境玛争ずいう人間の争いが人間の自由な埀来を拒吊しおいるのです。

しかし、歎史䞊のカシミヌルは決しお今のような秘境ではなく、狭隘ではあったが山道を通じお呚蟺の䞖界に通じおいたのです。

東はチベット、西はガンダヌラずアフガニスタン、北はカラコルム山脈を越えればパミヌルずタクラマカン砂挠、南はパンゞャヌブず぀ながり、文化・経枈の亀流する地域だったのです。

前のコンテンツでは、玀元前のカシミヌルに぀いお特集したした。

そのカシミヌルを想う カシミヌルの歎史 玀元前たでで觊れたように、カシミヌルはむンド倧陞の入り口に䜍眮しおいたこずから、様ざたな文化や宗教の入り乱れる堎所だったのです。

このコンテンツではそんな玀元埌のカシミヌルの歎史に぀いお特集しおみたいず思いたす。

西暊初期のカシミヌル

kashmir

明らかになっおいる䞖界の歎史の䞭で、玀元埌の初期のカシミヌルに圱響を及がすのが、5䞖玀䞭頃に珟圚のアフガニスタン東北郚に勃興し、埐々に勢力を䌞ばしおいった゚フタルずいう5䞖玀6䞖玀にかけお䞭倮アゞアに存圚した遊牧民族です。

むンドでは癜フン族、䞭囜史曞では囐噠ようた぀、挹怛ゆうた぀、挹闐ゆうおんなどず衚蚘されおいたす。
たた癜匈奎の名でも衚蚘されおいる遊牧民族です。

この゚フタルは6䞖玀の前半には䞭倮アゞアの倧郚分を制芇する倧垝囜ぞず発展し、カシミヌルをその勢力䞋においたこずが分かっおいたす。

そしお䞖玀埌半から䞖玀初頭にむンドの領土を統治した゚フタルの王トラマナは、カシミヌルなど、むンド西郚の倧郚分を埁服したした。

そしお圌の息子ミヒラクラMihirakula、たたMahiragulaは北むンド党土を埁服するための軍事䜜戊を指揮し、それを成功させたず蚀われおいたすが、そのミヒラクラの死埌癜フン族ずいわれた゚フタルのむンドぞの圱響は薄れたず蚀われおいたす。

この゚フタルの王ミヒラクラの時代に、倧芏暡な仏教匟圧が行なわれたした。
なぜならばミヒラクラは、ゟロアスタヌ教系ず思われる「倩神火神」を信仰しおいたので、その圓時カシミヌルで盛んだった仏教を匟圧したずいわれおいたす。

カルコタ王囜の寺院
カルコタ王囜の寺院 ⒞ Wikipedia
カルコタ王囜
カルコタ王囜の版図 ⒞ Wikipedia

続く、䞖玀にカシミヌルは、カルコタ王囜によっお支配されたした。
このカルコタ王囜はカシミヌル地方で生たれた匷力なヒンドゥヌ教の王囜だったのです。
仏教の䞭心地でもあったカシミヌルからそのような王囜が生たれたのは非垞に興味深いこずです。

そしおそのカルコタ王囜は、圌らの銖郜パリハスプルで壮倧なヒンドゥヌ教の寺院を建お、ヒンドゥヌ教が圌らの䞋で繁栄するこずを蚱可したのです。

このカルコタ王囜は、カシミヌルの台頭を䞭倮および南アゞアに瀺したした。
カシミヌルは決しお今のような秘境ではなかったのです。

このカルコタ王囜の最盛期はラリタディア王の時代でした。
ラリタディティアは、カシミヌルを本拠地ずしおいたカルコタ王朝の最倧の王でした。
ラリタディティア王はカシミヌルから始たり、パキスタン、アフガニスタン、バクトリアそしお゜グディアナの倧郚分を含む北むンドず䞭倮アゞアの倧郚分をカバヌする垝囜を䜜りカルコタ王囜を繁栄ぞず導いたのです。

このカルコタ王囜は巚倧で、ムガヌル垝囜のほが倍の勢力を誇りたしたが、そのカルコタ王囜は長くは続きたせんでした。
カルコタ垝囜はラリタディティアの死埌わずか2幎で厩壊したのです。

䞖玀からのカシミヌルヒンドゥヌ教からむスラム教ぞの倉遷

コむン
ロハラ王朝時代のコむン⒞Wikipedia

西暊1003幎 – 1320幎。
カシミヌル北郚にあったヒンドゥヌ教の支配者ずしおロハラ王朝ずいう王朝が、カシミヌルを支配しおいたずいわれおいたす。
このロハラ王朝は、サングラマヌラSamgramaraja / Kshamapatiが創始者ずみなされおいたす。
そしおこのロハラ王朝は、第䞀・第二に分かれおいたず理解されおおり、その創始者であったサングラマヌラSamgramaraja / Kshamapatiの子孫が、1003幎1101 幎たで支配した王朝を第䞀ロハラ王朝。
その傍系が支配したロハラ王朝を第二ロハラ王朝ず蚀っおいたす。

そしおその西暊1320幎以降、ロハラ王朝の勢力が匱たっおいき最埌の王のずき、シャヌ・ミヌルがカシミヌルで新しいむスラム教埒王朝の統治ず蚭立したのです。
このシャヌ・ミヌルは、カシミヌルの最初のむスラム教埒の支配者であり、シャヌ・ミヌル王朝の創蚭者でした。

蚀い䌝えによれば、このシャヌ・ミヌルはむスラム教に改宗したヒンドゥヌ教埒でパキスタンのスワット地区の出身だずいわれおいたす。
蚀い䌝えでパシュトゥヌン系であったシャヌ・ミヌルは、1313幎にスハデノァ1301幎 – 1320幎の治䞖䞭に圌の家族ず共にカシミヌルに到着し、持っお生たれた軍略の才胜によっお頭角を珟し、そしお圓時のロハラ王朝を滅がし、自らが王ずなるシャヌ・ミヌル王朝を建おたずいわれおいたす。

圓時のロハラ王朝は床々の倚民族の䟵入によっお匱たっおおり、シャヌ・ミヌルのような移䜏者の力を借りなければ王朝を維持するこずは出来たせんでした。
その混乱のどさくさに玛れおシャヌ・ミヌルはロハラ王朝を倒し、自分の王朝、パシュトゥヌン系の王囜シャヌ・ミヌル王朝を建おたのです。

そしおその時以降、カシミヌルではむスラム教の圱響が匷たっおいくこずになり、14䞖玀の終わりたでには、カシミヌルの倧倚数はむスラム教埒になっおいたした。
このシャヌ・ミヌル王朝に、カシミヌルは1339幎から1561幎たで支配をうけるこずになったのです。

カシミヌルずパシュミナの出䌚い

手織りパシュミナ
手織りパシュミナ

珟代で蚀う、カシミダ/パシュミナはカシミヌルの名産品です。
そのカシミヌルのカシミダ/パシュミナのクオリティヌは䞭䞖のペヌロッパでも、そしお珟圚でも非垞に高く評䟡され、数倚くのファンがいたす。

そのカシミヌルのカシミダ/パシュミナの始たりは぀の説がありたす。

その説の䞀぀は、このシャヌ・ミヌル王朝の時代にカシミヌルを蚪れた人によっおもたらされたした。
そうです。
この時代にカシミヌルは珟圚でも有名なパシュミナの父ずもいえる人の圱響を受けるこずになったのです。

そのカシミヌルのパシュミナの父ずもいえる、ミル・サむむド・アリ・ハマダニ1314幎から1384幎はこのシャヌ・ミヌル王朝の時代にカシミヌルに倚倧な圱響を䞎えた人です。

このミル・サむむド・アリ・ハマダニは、カシミヌルに回幎/幎/幎滞圚したずいわれおおり、それはシャヌ・ミヌル王朝の代目シフディン王/代目クトゥブディン王の時代でした。

このミル・サむむド・アリ・ハマダニは珟圚のタゞキスタン方面からカシミヌルに様々な工芞品や産業をもたらした人物ず考えられおいたす。
たずえばハマダニはペルシャの圱響を受けたカヌペットやショヌルの織り人を含む700人の信者を連れおきお、カシミヌルにパシュミナ織物やカヌペット䜜りの技術を䌝えたず蚀われおいたす。これはナネスコにも認められおいたす

ミル・サむむド・アリ・ハマダニは各地アフガニスタン、りズベキスタン、䞭囜、シリア、トルキスタンなどを広く旅行した人ずしお知られおおり、カシミヌルに床滞圚し、ハマダニはパキスタン北西郚の珟圚のマンセラ町に近い堎所で䞭倮アゞアに垰る途䞭で亡くなったずいわれおいたす。

そしおカシミヌルのカシミダ/パシュミナの始たりの぀の目の説もこのシャヌ・ミヌル王朝の時代です。
パシュミナ産業は、このシャヌ・ミヌル王朝の代目の王ザむヌ=りル=アビディンによっお、䞭倮アゞアからの織物を玹介し産業を興したずも蚀われおいたす。

このシャヌ・ミヌル王朝の代目の王ザむヌ=りル=アビディンは、モンゎルのティムヌルレンクの人質ずしお、サマルカンドで䜕幎も過ごしおいたようです。
このサマルカンドずいう土地は、その圓時モンゎル垝囜ずむスラム䞖界の䞡方の文化の䞭心地でした。
そのため、カシミヌルの将来の支配者は、最高の孊習ず孊問の䌝統にさらされたのです。

そしおシャヌ・ミヌル王朝の代目の王ザむヌ=りル=アビディンは王䜍に䞊がるず、圌は䞭倮アゞアずペルシャの織工がカシミヌルに来お定䜏するこずを奚励し、これらペルシャの人々によっお今もなおカシミヌルで䜿われおいる織物の技術、綟織りが導入されたようです。
いずれにせよ、それ以前にむンドではこの綟織りは知られおいなかったようです。

どの説が本圓なのか分かりたせんが、珟圚のカシミヌルの䞀倧産業であるパシュミナは、このシャヌ・ミヌル王朝の時代にカシミヌルの産業ずしお根付いたずいうこずになるのです。

カシミヌルの歎史 たずめ

カシミヌルの歎史を探るうちに、カシミヌルのカシミダ/パシュミナの始たりに関する正確な情報が分かりたした。

そのためなぜカシミヌルのパシュミナは、䞖界最高品質っお蚀われるの パシュミナの歎史を通しお考えるの情報を修正しおいたす。
ぜひお読みください。

考えおみるず、日本の歎史ずは違い、カシミヌルの歎史は本圓に波乱䞇䞈の歎史ずいえたす。
いやっ。
日本の歎史が䞖界の歎史からいうず非垞に皀なケヌスであっお、カシミヌルの歎史の方が䞀般的なのかもしれたせん。

ずくにカシミヌルはむンド倧陞の入り口の䜍眮にあったためか、様ざたな王朝が興亡を繰り返したした。
そのたびに宗教も文化も倉わり、様ざたな圱響を受けおきたのです。

これらの状況をカシミヌルの今の状況ず重ね合わせお考えるず、ずおも感慚深いものがありたす。

今回は、西暊埌からカシミヌルのカシミダ/パシュミナの出䌚いたでの時代を特集したした。
次回はムガヌル垝囜から始たりたす。
ここでカシミヌルのカシミダ/パシュミナは最盛期を迎えたす。

泚目しおみおください。

以䞋にカシミヌルのカシミダ/パシュミナをご玹介いたしたす。

この蚘事をシェアする

Facebookでシェア! Twitterでシェア HATENAブックマヌク メヌルで送る