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クリスタルとも呼ばる宝石|水晶/クォーツの真実

クリスタルとも呼ばる宝石|水晶/クォーツの真実

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クォーツ/水晶とは何ですか?

クォーツ/水晶は、わたしたちにとって比較的になじみ深い天然石の一つと言えます。
昔から小説や漫画など、とくに怪しげな魔術師などが使っていた道具などにはクォーツ/水晶は必須の道具でした。

日本ではこのようにクォーツ=水晶として知られていますが、このクォーツは正確にいうと石英という種類の石のことで、その石英の中でも六角柱状の結晶形をもった無色透明なものがクォーツ/水晶と呼ばれています。
(石英グループのお仲間たちにはほかにカルセドニー、瑪瑙、オニキス、などがあります。)

人類の歴史当初よりクォーツ/水晶は、その透き通った美しさや硬さから昔から特別なものとみなされてきました。
やはり純粋に近い無水ケイ酸でできているクォーツ/水晶は、ガラスのように透明で非常に美しいといえます。

一方クォーツ/水晶には不純物や結晶構造のずれによって色のついたクォーツ/水晶もあり、それらは別名で呼ばれることが多くあります。
その際には、純粋なクォーツ/水晶をホワイトクォーツ/水晶と呼ぶこともあります。
その色のついた水晶については後程取り上げます。

日本ではクォーツ/水晶と知られてはいますが、クォーツ/水晶は英語ではRock Crystal(ロック・クリスタル)と呼ばれています。
これはギリシャ語のクリオス(Kryos)に由来していて「氷のように冷たいこと」を表しています。
昔から水晶は氷の一種だと考えられていたので、このような名前で呼ばれたのでしょう。
ローマの博物学者プリニウスは「クォーツ/水晶は氷の一種である」ということを書き残しています。
しかし多くの場合、買い付けなどでは「クォーツ」とか「ホワイト クォーツ」などと言われることがほとんどです。

日本でも古く江戸時代は「水精」と言われていましたが、その後「水晶」と呼ばれるようになりました。
晶は日が三つ、つまり太陽のように輝く様子を表して「水晶」となりこれが一般的に使われるようになったのです。
日に当たっても溶けない、しかも光り輝く氷、それならばクォーツ/水晶が神聖なものとして崇められていたのもなんだかうなづけますね。

平安時代の薬草にかんする書物の中には、薬草に紫石英を混ぜたものを飲むと血行が良くなると書いてあったそうです。
当時高貴な色だった紫の水晶は、病気を治す効果がある特別なものと考えられていたのかもしれません。

クォーツ/水晶の産地

クォーツ/水晶は昔からある天然石ということは、別の表現の仕方でいうとクォーツ/水晶は地球上で最も一般的な鉱物の一つともいえます。

たとえば日本では、昔山梨県においてのクォーツ/水晶の発掘加工が行なわれており、その名残として「水晶峠」などという名前が今も山梨県に残っています。
現在日本で稼動している水晶鉱山はありませんが、山梨県は甲州水晶貴石細工として経済産業大臣指定伝統的工芸品にもなっています。
山梨県に天然石を加工する会社が多いのもそうのせいなのでしょか・・・

現在のクォーツ/水晶の主要な産地はアメリカ、ブラジル、インド、ネパールなどを中心に数多く存在しています。
その中でも特徴のあるクォーツ/水晶をまとめてご紹介します。

・アメリカ
透明度の高さが特徴です。
ニューヨークのハーキマ鉱山やアーカンソー州の水晶が有名で、ハーキマで採れる水晶はその透明度の高さからダイヤモンドと言われることもあります。
アーカンソー州では天然の黒水晶が採れることがあります。
タイなどでもハーキマクォーツという固有名詞で売られています。

・ブラジル
透明度の高い水晶が多く、クラックによってできる虹色を楽しむことができます。

ヒマラヤ水晶
うっすらピンクの水晶ジオード

・ネパール
ヒマラヤ水晶と呼ばれていて、アメリカ産のよりも白っぽい感じを受けるので柔らかい雰囲気があります。
酸化鉄などの影響でうっすらとオレンジのような色味が感じられるものが多くあります。
ヒマラヤ水晶は、ハーキマクォーツのようにそれだけでブランド化している印象があります。

・中国
中国で採れる水晶は、先端のとがったくっきりとした六角柱が多くあります。
透明でまっすぐな水晶クラスターからは繊細な印象を受けます。
中国の歴史を読んでいるとそんなクォーツ/水晶を使った占いなどが出てきますよね。

クォーツ/水晶そのものにはこのような特徴がありますが、そのような特徴でクォーツ/水晶を選ぶ人は通か業者さんかもしれません。
やはりほとんどの人は、クォーツ/水晶のペンダントやピアス、イヤリングなどのアクセサリーを選ぶ時には色や見た目のなどの印象で選ぶことが多いかもしれません。

では次にたくさんあるクォーツ/水晶の種類を取り上げます。

クォーツ/水晶の様々な種類

クォーツ/水晶には無色透明のピュアクォーツと呼ばれるものと、それ以外のさまざまな色のクォーツ/水晶、それから抱有物のあるクォーツ/水晶に分けられます。

では主なクォーツ/水晶の種類を見てみましょう。

アメジスト(amethyst)紫系のクォーツ/水晶。
アメジストの紫色は、不純物として含まれる微量の鉄や鉄鋼物によりものですが地中において天然の放射線を浴びることによって着色されることもあります。
アメジストはウルグアイ、ロシア、ザンビアなど世界各地で採掘されています。

アメジストは大きな結晶で見つかることが多いためあらゆるサイズの宝石にカットできます。
そのため通常目立つ傷がついたアクセサリーはあまりありません。
もし目に見える欠陥がある場合は質が良くないアメジストとして避けた方が良いでしょう。

アメジストは濃い紫色が最も高く評価されているため、薄い色のアメジストを熱処理することによってより深い色合いに変えることもあります。
高温になると黄色や赤褐色へと色が変わります。
この性質を利用して作られたのが次に紹介するシトリンです。

シトリン(citrine)黄色からオレンジ色のクォーツ/水晶。
淡い黄色のシトリンは天然にはまれにしかありません。

市場に出回っているのシトリンのほとんどは、アメジストとスモーキークォーツ(淡い灰色がかった茶色から黒のクォーツ)を熱処理して生産されています。
飴色のような薄い黄色に変えるには比較的低い温度、濃い黄色から茶色がかった赤い色のためにはより高い温度で加熱します。

シトリンという名前は、レモンに由来しています。
シトリンの中でも赤味のない薄黄色から濃い黄色のシトリンは<レモンクォーツ>とも呼ばれているのです。
見た目、パッと見るとレモンクォーツは黄色トパーズとよく似ていますが、トパーズのほうが高価な宝石です。

グリーンアメジスト(green amethyst)薄緑色のクォーツ/水晶。
天然のグリーンのクォーツ/水晶は希少で、ブラジルの一部の鉱山とポーランドなどでしか採れません。

ほとんどのグリーンアメジストは、アメジストを加熱することによって製造されています。

通常アメジストを加熱するとシトリンと呼ばれる黄色に変化するのですが、ブラジルのミナスジェライス州のモンテズマ鉱山のアメジストを、特定の温度で加熱するとグリーンに変色すことが発見されました。

ちなみにアメジストは紫色のクォーツ/水晶を指す名前なので「グリーン」アメジストというのは正しい名前ではなく、正確にはプラシオライト(Prasiolite)と呼びます。

でもグリーンアメジストの方が一般的に使われています。

スモーキークォーツ(smoky quartz)灰色がかった茶色から黒などの半透明のクォーツ/水晶。
濃い褐色から黒色の不透明な変種はモリオン(黒水晶)と呼ばれています。

この色の原因は地中において天然の放射線を浴びたり、内部含まれるアルミニウムイオンのためと考えられていますが、正確な原因はまだわかっていません。
スモーキークォーツは自然界で存在するのはまれなため、安価で流通しているスモーキークォーツは白水晶に人工的に放射線を照射したり、着色するなどして加工されたものであることがほとんどです。

針入り水晶(ルチルクォーツ)クォーツ/水晶の結晶の中に金紅石(ルチル)の結晶が入り込んでいるもの。
ルチルクォーツはほとんどの場合金色の針が入っているように見えますが、銀、銅、黒に見えることもあります。

通常このようなインクルージョンは宝石の価値を下げますが、色や密度、配列などの美しいルチルクォーツは高く評価されています。

クォーツ/水晶のお手入れ方法

クォーツ/水晶はモース硬度が7でかなり硬い部類の天然石です。

そのためクォーツ/水晶自体が割れたりキズが付くことはまれですが、熱処理によって着色されたクォーツ/水晶は強い日差しや蛍光灯の元に長く置くと変色したり緑色が消えることがあります。

そのためめ普通に着用していて変色することはまれですが、強い熱や光に長時間さらされないように直射日光や熱くなる車の中などに長く置かないように気を付けましょう。

クォーツ/水晶のアクセサリーが汚れたら、乾いた布で磨くか水洗いで綺麗にすることができます。
クォーツ/水晶と他の天然石が組み合わさっているものは、クォーツ/水晶ではないほうの天然石が水洗いしても問題ないか確認してから全体を洗ってください。

なぜならば他の天然石の中には多孔質といって水分を吸収する種類の天然石がありその天然石を洗ってしまうと、その洗った水によっては天然石の色が悪くなる可能性があるからです。

ぜひご注意くださいね。

まとめ

クォーツ/水晶は輝く透明な石として昔から注目されてきました。
現在はピュアクォーツ以外に、アメジスト、シトリン、グリーンアメジストなど様々な色が人気です。

透明感のあるきれいな色合いはさりげないアクセサリーにぴったりです。
是非気に入ったクォーツ/水晶を見つけたら手に入れてみてください。

Great Artisan(グレート アーティザン)も多くのクォーツ/水晶を扱っています。
下記に紹介いたしますのでご覧になってくださいね。

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