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瑪瑙 オニキス|その伝説と美しさの秘密

瑪瑙 オニキス|その伝説と美しさの秘密

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オニキスとは

オニキスはこの日本でも有名な天然石のうちの一つです。
あまりにも有名なため、中古自動車屋さんの名前にも、いち紙コップの名前にもなっているようです。

このように有名なオニキスですが、オニキスというと大抵の人はブラック オニキスを思い浮かべるのではないでしょうか。
そしてこのブラック オニキスこそがオニキスだと思われている方も多いのです。
では本当にそうなのでしょうか。

今回は有名なオニキスについて調べてみました。

オニキスとはなんですか?

オニキスとは瑪瑙(アゲート)の一種です。
前述したように日本でオニキスと言う場合は黒瑪瑙(ブラック オニキス)を指していることがほとんどです。

瑪瑙(アゲート)の特徴は縞模様や独特の模様で、色は黒の他にもオレンジや赤系、茶色、淡いピンクなど様々あります。
そしてこの縞瑪瑙(アゲート)の中でも、「模様が平行にあるもの」がオニキスと呼ばれています。
そしてこの縞模様(アゲート)はタンパク石質と石英質が交互に重なってできているのが縞模様(アゲート)なんです。
たしかに縞瑪瑙(アゲート)=オニキスなんです。

オレンジや赤系のオニキスは、赤縞瑪瑙と呼ばれています。
上の写真にあるのは、青い縞瑪瑙です。外側の黒い岩からは想像もつかないほど綺麗ですよね!

昔から様々な色のきれいなオニキスが、カメオ(浮き彫り)の材料に使用されていました。
深みのある背景に白い題材が浮き上がる素敵なカメオができるわけです。

ここで疑問が起こりますよね。
ブラック オニキスは縞なんてないのではありませんか?!
本当に縞瑪瑙(アゲート)の一種なんでしょうか。

そうなんです。実はブラックオニキスには黒に白い平行な縞模様があるのですが、いつからか真っ黒な石となって流通しているんです。
その理由については後ほど取り上げます。

オニキスという名前の起源

ではなぜオニキスと言われるようになったのでしょうか。

オニキスの起源はギリシャ神話にあると言われています。
神話の中の女神アフロディーテが川の傍で眠っているとき、キューピッドが彼女の爪を矢で射たので爪は川の中に落ちました。
すると爪が石に変わった、というものです。

それでオニキスはギリシャ語の「爪」という言葉に由来しています。
ちなみに英語の爪(nail)も、この同じギリシャ語から派生した言葉だそうです。

こう考えるとロマンチックですね。

オニキスの産地

紅玉髄 サードニクス
紅玉髄(サードニクス)

オニキスは世界のいろいろな場所で見つかっていて、主にアルゼンチン、オーストラリア、チェコ共和国、ドイツ、インド、アメリカ、イギリスなどで採掘されています。

この日本においても、北海道や他の様々な地域で瑪瑙(アゲート)が見つかっています。
わたしの知っているところでは、茨城県の常陸大宮市にある玉川(ぎょくの川って意味ですね)で瑪瑙(アゲート)が拾えます。

しかし歴史上で一番古い記述はパキスタンやインド周辺で採掘されていたようです。

例えばインダス文明の遺跡であるドーラビーラの遺跡からは、右の写真のような紅玉髄(サードニクス)の装飾品が数多く発見されていて、これらが金、銀、銅と共にメソポタミアに輸出されていたことが分かっています。
ですからインドやパキスタン周辺では紀元前2500年以前から玉髄の採掘が行なわれていたことになります。

ちなみにメソポタミアにはアフガニスタンで採掘されたラピスラズリも運ばれていたので、裕福な人たちは色とりどりの装飾品でおしゃれをしていたのでしょうね。
やはり豊かになった文明の行きつくところは、装飾なのです。

漆黒の黒 ブラックオニキスの正体

ブラックオニキス
真っ黒ではないブラックオニキス

はじめに書いたように、縞瑪瑙(アゲート)には黒や赤系、茶色、淡いピンク、グリーンなど様々な色がありますが、古代エジプトの時代からオニキスには色を補強したり改善するための染色というものが施されていきました。

例えば日本ではオニキスの代名詞になっているブラックオニキスは、自然界にはまれにしか存在しないものです。
大抵は「縞」瑪瑙という名前の通り白と黒の縞が普通です。

時々本来の姿である縞々のオニキスを見ますが、よく知らないと「これは何だ?」となってしまうわけです。

ではブラックオニキスはどのように黒一色になるのでしょうか?

それは瑪瑙を砂糖に浸した後、熱い硫酸に漬けることで砂糖を炭化させるという方法です。これによって石は完全に黒くなります。
つまりブラック オニキスは人工的に作り出されているんです。
これは現代だけではありません。
古代エジプトでもこの方法で真っ黒のオニキスをつくっていました。

黒以外にも、鉄が含まれているサードオニキスは加熱することによりもっと濃い赤に変色しますし、クロム酸塩を使って緑に変色させることもあります。

このように色揚げした瑪瑙(アゲート)は、自然界で長い時間かけて色付いた天然物と比較すると均一で鮮やかな色になります。
これは染色というより変色させているので、色落ちすることはありません。

ブラックオニキスを持っているあなた。
色落ちの心配は無用です。

オニキスのお手入れはどうすればいいの?!

オニキスはモース硬度6.5-7と比較的柔らかい部類の石です。(ダイヤモンドが硬度10)
また多孔質でなので水が染み込みやすい石でもあります。
それでオニキスの宝石類をきれいにする際は、乾いた柔らかい布や柔らかいブラシを使って汚れを除く程度にする必要があります。

また、オニキスとゴールドやシルバーを組み合わせたアクセサリーの場合、金属部分を磨く布で石の部分を磨かないように気を付けなければなりません。
誤って石の部分も磨き布で磨いてしまうと、オニキスの表面に傷がついて光沢のある魅力が薄れてしまいます。

料理や掃除をする際や、入浴・水泳時には、水やその他の化学物質が石を傷めることがありますので必ず外して大切に保管しましょう。
保管する際には、アクセサリーを小さな袋に個別に入れておけば、隣り合った硬い宝石で傷つくことを避けられます。

オニキスを手に入れたら是非大切に扱って、古代からの大地の恵みを長く楽しんでください。

瑪瑙 オニキス|その伝説と美しさの秘密 まとめ

いかがでしょうか。

ブラックオニキスをお好きな方はいらっしゃると思いますが、
あの漆黒の黒が人工的に作られたと思うと、すこしがっかりされたでしょうか。

でもだからといってあの漆黒の黒 ブラックオニキスの魅力が薄れることはありません。
またその他のオニキスの魅力も同様です。

天然石を身に着けるのは、自分の魅力を引き出す一つの方法です。
ぜひ魅力的なオニキスをお手元に置いてください。

以下にGreat Artisan(グレート アーティザン)で取り扱っているオニキスをご紹介します。

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