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カシミールのカシミヤがエシカルファッションといえる3つの理由

カシミールのカシミヤがエシカルファッションといえる3つの理由

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コロナ禍において変化するファッション業界

エシカルというワードを聞いたことがありますか?
数年前からこの日本でも使われるようになりましたが、コロナをきっかけにエシカルというワードがメディアで取り上げられることが多くなったので、関心を持たれた方もいらっしゃるようです。

ニュースを見ると、今コロナ禍がきっかけでファッション業界に大きな変化が訪れているように思えます。
しかし実はコロナ前から、ファッション業界では徐々に変化が生じていたのです。
たとえば有名な海外のファストファッションが日本から撤退するなど変化が起きてはいましたが、このコロナ禍をきっかけとしてファッション業界は、さらに大きな変化が生じているのです。

そのコロナ禍における変化の一つがエシカルということなのです。

ではエシカルファッションとはどんなファッションなのでしょうか?
また、本場カシミールのカシミヤストールが、なぜエシカルファッションと言えるのでしょうか?
まず先に考えてみようと思います。

エシカルファッションとはなんですか?

エシカル 大切に

エシカル(Ethical)を日本語に直訳すると「倫理的な」あるいは「道徳的な」という意味です。
人は本来良心をもっているので、本当ならば「道徳的な」生き方をすることができます。

一方道徳はモラルとも言いますが、モラルに欠けた言動をされると嫌な気持ちになったり傷ついたりします。
それと同じように、「エシカルではない」つまり「道徳的ではない、倫理的ではない」ファッションは結果的に、自然に誰かに、またはどこかにしわ寄せが行くものです。

そのしわ寄せは、必ず生じます。
たとえば一般的な道徳観念を無視し、利己主義的な概念を追い続けるとどこかに歪は出るものです。
それは知らない、又はよく知っている誰かかもしれませんし、地球環境かもしれません。
それは必ず生じるのです。

その結果として先ほども考えたように人は良心を持っているので、
こうして傷つく誰か、またコミュニティー、地球について考えると胸が痛みます。
ですから「人や地球環境、また社会を大切にする気持ちや考え方、行動をしよう!」という意味で、最近エシカルという言葉が広まるようになったといわれているのです。

つまり簡単にいうとエシカルとは、地球環境や人、社会、地域に配慮した考え方のことです。
ですからエシカルファッションとは、地球環境や人、社会、地域に配慮したファッションのことを言います。

ではなぜエシカルファッションが注目されるようになってきたのでしょうか。
その理由について考えてみましょう。

今エシカルファッションが注目されている理由とは

ファッション業界では、このエシカルファッションというワードが広まる前から、似たようなコンセプトであるオーガニックコットンやフェアトレードという概念を繁栄した商品が増えていました。

しかし多くの人が、よりファッションという面でエシカルを考えるきっかけになったのは、ラナ・プラザ崩落事故でした。

この事故は、バングラデシュの首都ダッカ近郊のシャバール(savar)にあった8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩落し、そこで働いていた多くの女性たちが犠牲になった事故のことです。
このラナ・プラザには沢山の縫製工場が入っており、約1100人以上の縫製工場の労働者が犠牲になりました。

このラナ・プラザ崩落事故が起きた背景には、欧米アパレルメーカーが服を安く大量生産するために、労働者を低賃金かつ劣悪な労働条件で働かせていたという悪しき仕組みがありました。
(ラナ・プラザは、より多くの労働者を働かせるために、その建物は違法に建て増しをしていたのです。)

この事故により数多くのことが明らかになり始めました。
その当時世界で大流行していたファストファッションの向こう側には、たくさんの労働者の犠牲があるということです。
そしてファッション業界には、オーガニックコットンやフェアトレードよりもっと広い意味を持つ「エシカル(倫理的)」という考え方が必要であると考えられるようになっていったのです。

つまり私たち消費者が積極的に求める安いファストファッションの裏側には、弱い立場にある発展途上国の労働者たちの犠牲の上に成り立っているということに、この事故をきっかけとして世界が気付きだしたのです。

またエシカルファッションは、国連のサミットにおいて採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)とも密接な関係があります。
SDGsの17の目標の12番目に、「つくる責任、つかう責任」があります。
しかし大量生産、大量消費が前提のファッション業界では、安い商品を大量に生産するために、工場から大量の汚染水が垂れ流されていたり、コットンの栽培には、大量の合成殺虫剤が使用されて土壌を汚染しています。

ですからエシカルファッションを気にするのであれば、地球とそこで生活する人間や動物にとって持続可能な消費サイクルを気にするようになります。そうすると自然にSDGsを達成することになるため、エシカルファッションが今、世界的に注目されるようになっているのです。

そんなエシカルファッションの一つに、カシミールのカシミヤストールがあります。
カシミヤ製品は世の中にたくさん出回っていますが、カシミヤの本場カシミールのカシミヤストールがなぜエシカルファッションと言えるのでしょうか。
その理由について考えていきたいと思います。

コットン オーガニックコットン

カシミールのカシミヤがエシカルファッションといえる3つの理由

伝統産業だから

Great Artisanが扱うカシミヤ/パシュミナは、カシミヤの本場であるインドのカシミールで生産されています。

カシミヤ/パシュミナはインド/カシミールにおいて16世紀にはすでにの一大産業となっていました。
そしてムガール帝国の3代目皇帝アクバルの時代に、パシュミナに刺繍が導入されて世界に羽ばたく美しいパシュミナの産地となりました。
カシミールでのカシミヤ/パシュミナの歴史について詳しくはムガール帝国のもとパシュミナの繁栄 カシミールの歴史|カシミールを想うをご覧ください。

Great Artisanで扱うカシミヤ/パシュミナのほとんどは、その当時の技術を使った伝統的な手織り機で作られています。
また刺繍のほとんどは伝統のまま男性の刺繍職人が15世紀より伝わる技術を使い、今でも手刺繍を施しています。
それらカシミヤ/パシュミナ商品をGreat Artisanは適正価格で購入しています。

こうした優れた伝統の技術であるカシミヤ/パシュミナ製品を輸入することによって、カシミールにおける伝統的な芸術、また産業の継承に役立っているのです。

まさにGreat Artisanが取り扱っているカシミールのカシミヤ/パシュミナはエシカルファッションに役立っているのです。

動物に優しい産業だから

ウールやカシミヤを扱う一部の現場では、劣悪な環境での動物の飼育などが問題になることがあります。

しかしGreat Artisanで扱うカシミヤ/パシュミナのほとんどは、ラダックのチャンタン高原のカシミヤ山羊の毛で作られたものです。
そのラダックでは、冬も動物たちを家畜小屋に閉じ込めることがなく、年がら年中ストレスなく過ごすという伝統的な遊牧生活で飼育されています。

ですからGreat Artisanで取り扱っているカシミヤ/パシュミナ山羊は糞尿による皮膚病などとは無縁なのです。
ラダックのカシミヤ山羊の飼育状況について詳しくはカシミールのラダックとカシミヤ/パシュミナの物語 その2をご覧ください。

寒い冬が過ぎて初夏になってくると、カシミヤ/パシュミナ山羊は冬毛が生え変わるので、かゆくなってあちこちに体をこすりつけます。
その時期になると、長い櫛でいらなくなったカシミヤ/パシュミナ山羊の毛をすいてあげるわけです。

残念ながら場所によっては(主に大陸方面)カシミヤ/パシュミナ山羊の毛をむしり取っているところもあります。
しかしGreat Artisanで扱うカシミヤ/パシュミナ山羊の毛は、このように動物本来の生活ができる環境で生産されたカシミヤ糸を使用した、エシカルな商品と言えるのです。

カシミヤ山羊

製造過程の透明性と適正価格での販売

エシカルファッションでかかせないのが、商品の製造過程の透明性です。
多くの場合製造過程は複雑で、素材の選定、材料の調達、製造、流通、販売と多くの過程があるので、それらを販売する側がしっかり把握していないケースも多くあります。

Great Artisanで扱うカシミヤ/パシュミナは、遠いインドのカシミールで作られていますが、私たちはそのすべての生産工程を確認することができています。

なぜなら、Great Artisanはカシミヤ/パシュミナ職人を束ねるビジネスパートナーと直接取引をしているからです。
カシミヤ/パシュミナ職人の組織について詳しくはカシミールのパシュミナ ファミリーの組織・仕事分担を教えます|秘密を公開!をご覧ください。

カシミールのカシミヤ/パシュミナ職人は、織物職人、刺繍職人、カニ織職人、仕上げを担当する人と分業制になっている組織ですが、それらすべてはビジネスパートナーの住むスリナガルの周辺の村に住んでいます。
私がスリナガルに行った時には、職人たちが仕事をしているところを回ります。

さらに仲介業者がいないので、注文したカシミヤ/パシュミナができあがると、カシミールのビジネスパートナーが日本に向けて出荷してくれてそれを私が受け取る、本当に単純な仕組みです。

それによって、Great Artisanはカシミールの伝統的なカシミヤ/パシュミナを適正な価格で販売することができています。

カシミヤとエシカルファッションのまとめ

エシカルファッション・・・
簡単にいうと、原点回帰なのかもしれません。

産業革命から生じた、この儲け第一主義の世の中からの原点回帰です。

この流れはファッションのみならず、食品包装業界にも訪れています。
まさに今は食品包装業界でもエコという名を借りたエシカルの精神が注目されてきています。

しかしそれはわたしたちに少し痛みを伴います。
なぜなら大量生産・大量消費から脱却しなければならないからです。
また立場の弱い国の人たちに違法労働をさせませんので、商品価格も上がるかもしれません。

しかし今わたしたちが「エシカル」を想いに止めていないと、すべてを無くしてしまうことが生じる可能性もあります。
地球環境が破壊され、伝統文化も失われ、どこを見回しても似たようなものが蔓延する世界・・・・

そんな世界見たくないですよね。

ぜひ今エシカルファッションを考えてみてください。
本当の価値ある、よい商品に目を向けてください。
そして長く大切に使ってください。

その中の一つがわたしたちGreat Artisanのカシミヤ/パシュミナだったら嬉しく思います。

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