「高品質で高級なカシミヤを買ったのに毛玉が出来てしまった・・・」
そうがっかりされておられる方はいらっしゃいませんか?!
実はその考え、大間違いです!
実際は、毛玉が出来る原因に商品の値段や質は関係なく、毛玉が出来やすい素材と出来にくい素材があること等が関係しています。
一般的に天然素材は毛玉が出来にくいと言われています。
カシミヤもその天然素材の一種です。
ですが実際、毛玉が出来にくいカシミヤも種類によっては毛玉が出来やすのも事実です。
※まぁたしかに、高級品とは名ばかりの粗悪なカシミヤ/パシュミナを購入している場合は毛玉になりやすくはなりますが・・・・
ですから高品質で高級=毛玉が出来ないというのは間違いだとといえます。
ですが、だからといって毛玉が出来ることをしょうがないことと妥協したくないですよね。
今回は、毛玉が出来る原因を知ったうえで実践できる「毛玉の正しい予防策」をご紹介します。
Contents
毛玉が出来る原因とは
先程毛玉が出来る原因として、毛玉が出来やすい素材と出来にくい素材があることが関係しているということをお伝えしましたが、これはあくまでも素材の特質における原因です。
ですからその素材をどう扱うかが毛玉が出来る原因に大きく関わってきます。
では毛玉はどのようなものが原因になるのでしょうか。
それを考えてみたいと思います。
【主な】原因①「摩擦と絡まり」
毛玉が出来る原因の一つ目として「摩擦と絡まり」が挙げられます。
これは毛玉ができる主な原因といわれています。
カシミヤを身に着けている時の肌との摩擦、服との摩擦、洗濯時の摩擦、摩擦・・・
このように、摩擦が生じるタイミングは生活の中で必ずあるものです。
これらの摩擦により静電気が発生し、生地の繊維が毛羽立ちます。
それら毛羽立った繊維が繊維の束となって絡まることによって毛玉が出来てしまうのです。
ですから必要以上の摩擦と絡まりを引き起こす扱い方をすると、毛玉が出来る環境を作ってしまうことになるのです。
とはいえ、毛玉が出来る原因が摩擦であることは「当たり前に知っている」という方が多いのではないでしょうか。
ところがもう一つ意外な原因が日常生活の中に潜んでいるのです。
【意外な】原因② 「洗濯」
毛玉が出来る原因の二つ目として、「洗濯」が挙げられます。
とくに洗濯は生地同士の接触が増えますし決して優しい洗い方とは言えないので、カシミヤの洗濯は避けているという方が多いのではないでしょうか?
実はそれが落とし穴になっている、意外な原因なんです!
「洗濯すること」が原因で毛玉が出来るのではなく、毛玉が出来るのが心配で「洗濯しないこと」が原因で毛玉が出来てしまうことがあるのです。
なぜそう言えるのでしょうか?
洗濯の際に使う柔軟剤の役割について考えるとその理由が分かります。
柔軟剤は生地をふんわり柔らかく仕上げたり香りづけの役割がありますが、それらに加えて静電気防止の役割があります。
それは柔軟剤の中に入っている陽イオン系界面活性剤が、繊維の表面を覆ってくれるので、表面が滑らかになり摩擦による静電気の発生そのものを抑えてくれるのです。
ですから、毛玉が出来るのを心配して洗濯の頻度を極端に減らしたり柔軟剤の使用を控えてしまうと、摩擦から守ってくれる繊維の覆いがない状態が続くことになるので、かえって毛玉が出来やすくなってしまうのです。
とはいえ他の衣類と同じ頻度や同じやり方で洗濯をすることはカシミヤの品質を保つのに危険な行為です!
カシミヤを洗濯する際の注意点や正しい洗濯方法を知ることの出来るこちらのカシミヤの正しい洗い方を徹底説明!|お家で簡単お手入れ方法【クリーニング不要】を是非ご覧ください。
毛玉の正しい予防策3STEP
毛玉が出来にくいと言われている天然素材の一種であるカシミヤは、必要以上の摩擦と絡まりを引き起こす扱い方をしたり、毛玉が出来るのが心配で極端に洗濯頻度を減らすことが毛玉が出来る原因になることが分かりました。
摩擦を無くすことが不可能だとはいえ、毛玉を出来にくくする予防策はあります!
つぎは、毛玉を出来にくくするための3つの予防策をご紹介いたします!
1:着用方法を工夫する
先程も述べたように摩擦を無くすことが不可能なのは大前提として、
カシミヤの着用方法を少し工夫するだけで、摩擦を減らして毛玉を予防することが出来ます。
摩擦を引き起こすタイミングを増やしてしまうので何日も連続での着用は禁物です!
1日着用したら1日休ませてあげましょう。
下の表ではカシミヤを首に巻く時と羽織る時に分けて、工夫出来る着用方法を紹介しています。
首に巻く時 | ・同じ面を長期間首に当てていると一定の面だけに毛玉が出来やすいので、 定期的にカシミヤの折り目を変えて首に当たる面を変える。 ・カシミヤを首に巻いてから上着を羽織ると常に上着の内側との接触があり動くたびに静電気が生じてしまうので、なるべく薄手の上着を羽織ってからふんわり首に巻く。 (特に裏地のないツイードなどの上着は厳禁) |
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羽織る時 | ・車の座席やソファー等背もたれのある椅子に座る時や長時間室内に居る時は摩擦を引き起こす場面が多いため一旦着用を控える。 ・落ちないように強く結んだり何度も羽織り直すと静電気が起きやすいので、なるべく結ばずストールピンを使って安定させる。 |
2:着用後ブラッシングをする
毛玉は摩擦による繊維の毛羽立ちが絡まることで出来ますが、使用後にその毛の流れをブラッシングで整えるだけで毛玉の元を解消することができます。
手入れブラシもさまざまな種類がありますが、カシミヤ専用と記載されているもの、あるいは豚毛よりも柔らかい馬毛を使用したブラシを選びましょう。
ブラッシングする際忘れてはいけないのは“慌てずゆっくり”ということです。
毛玉を予防するためのブラッシングを強くやりすぎて毛玉が出来てしまったら元も子もないので、しっかり毛の流れを見ながら丁寧にやりましょう。
3:高温多湿を避ける
カシミヤの繊維には人間の髪と同じくキューティクルがあります。
キューティクルは高温と多湿に弱く、繊維が毛羽立ち絡まりやすくなってしまうので、カシミヤを保管する際は直射日光が当たる場所を避けて風通しの良い場所を選びましょう。
また、高温を避けることにはアイロンも含まれています。
高温のヘアアイロンを使うと髪が乾燥しやすくなるのを感じる方が多いと思いますが、カシミヤも同じで、高温でアイロンをかけると繊維が乾燥することによって静電気が起こりやすくなり毛玉が出来てしまいます。
カシミヤの正しいアイロンのかけ方についてもコンテンツを記載次第お知らせしたいと思います。
カシミヤのプロが教える!【毛玉の正しい予防策】のまとめ
毛玉が出来る理由に商品の値段や質は関係なく、正しいカシミヤの扱い方をすれば毛玉が出来る可能性を減らせるということが分かりましたね。
ですから、「高品質で高級なカシミヤを買ったのに毛玉が出来てしまった・・・」
もうこの気持ちに悩まなくて大丈夫です!
大切なカシミヤこそ、正しい知識で毛玉を予防しおしゃれをもっと楽しみましょう!
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