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カシミールのカシミヤを手にいれるべき3つの理由|プロのお勧め!

カシミールのカシミヤを手にいれるべき3つの理由|プロのお勧め!

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カシミールのカシミヤとはなんですか?

カシミヤ・・・世界的にも有名な自然繊維です。繊維の宝石とも言われるほど貴重なもので、人種、時代を越えて愛されています。

このカシミヤはご存知のように防寒具としても有名で、冬になると多くの方が欲しがりますが、このカシミヤの語源ははっきりしています。

カシミアの語源は、インドの北部高山地帯のカシミール(Kashmir)地方の古い綴りに由来しています。
またパシュミナという製品もこの世の中には存在しますが、パシュミナとは本来カシミール地方で使われていた商品名であり、今でいうカシミヤ山羊の毛を紡いで繊維にした製品のことです。

つまりカシミヤとパシュミナは同じカシミヤ山羊(現地ではパシュミナ山羊とも言います)の獣毛から作った製品のことをいうのです。

そんな秋冬の人気アイテムカシミヤですが、そのカシミヤの産地として聞くのはほとんどの場合中国かモンゴルではないでしょうか。

しかし前述したようにカシミヤの語源はカシミールです。

そのため名前だけを聞くと、中国・モンゴル産とカシミールのカシミヤを比べて見ると、カシミールのカシミヤの方が本物ぽく思えます。
しかし中国・モンゴル産の方が多く流通しています。

どっちが良いカシミヤの品質なのでしょうか。

本当にカシミールのカシミヤは良い商品なのでしょうか。
その根拠はあるのでしょうか。

このコンテンツではカシミールのカシミヤを手にいれるべき3つの理由を考えてみたいと思います。

カシミールのカシミヤ山羊の毛で作る糸はなぜ細いのか?

カシミヤ糸

当社Great Artisan(グレートアーティザン)はカシミールのカシミヤだけではなく、ネパール製、モンゴル製、中国製、イタリアの糸など様々な国のカシミヤの獣毛をケケン検査センターで調べました。

その中で特に地域ごとの違いが出たのはカシミヤの原毛の繊度(直径)の細さでした。

カシミヤ/パシュミナの品質に関しては、これまで様ざまな国のカシミヤ製品のマニファクチャーをケケン検査センターにて調べたところ、ヒマラヤ地方のラダック地方で採取されたカシミヤ山羊の毛を使った製品の繊度(直径)が最も細かったのです。

たとえばネパールの国内では販売せず欧米のみに販売している比較的信頼できる会社の最高級のカシミヤ糸を使ったストール・ショールでも16μm強。
ほとんどが平均ではありますがネパールで手に入れられるカシミヤ山羊の繊度(直径)は、16.5μm,16.7μm,16.9μmなどという細さでした。
これでもカシミヤ山羊の毛としては十分に細いんです。

しかしラダック地方で採取されたカシミヤ山羊の毛で作ったカシミヤ/パシュミナの繊度(直径)は、15μm弱だったのです。

この数値を聞いて、たかが1μmと思うでしょうか・・・・
それとも、されど1μmと思うでしょうか・・・・

その判断はお任せいたしますが、カシミヤ/パシュミナの原毛のランクがこの繊度(直径)と毛の長さ、そして混毛率であることを考えると、わたしは決して無視できる数字ではないと思います。
※カシミヤ/パシュミナの原毛のランクに関してはカシミヤ/パシュミナには、なぜ高い製品と安い製品があるの?をご覧ください。

そしてカシミールのカシミヤ山羊の毛の繊度が細く、良い品質なのは理由があります。
それはカシミールのカシミヤで使われているカシミヤ山羊の毛は、地球の屋根と呼ばれているヒマラヤ山脈に生息するそのカシミヤ/パシュミナ山羊であるということです。
それはラダック地方で育てられたカシミヤ山羊の毛ですが、その毛はヒマラヤの極寒の厳しい冬の寒さから身を守るために身に着けた神からの贈り物だからと言えます。

なぜならば、真冬には-30~40℃にもなると言われている極寒の地ヒマラヤの冬を越すためにカシミヤ/パシュミナ山羊は、自らの温かい外毛の中に、さらに自分を保温するため、さらに細く、細かい内毛を内側に生やします。
さらに人間も動物もストレスの少ない環境で暮らすと心身ともに健康になり、その毛にも表れます。

極寒の地に棲む動物たちの毛は、毛の中のメデュラが太くなり空気を多く蓄えることで、細く柔らかく暖かくなると言われています。
それがゆえカシミールのカシミヤ山羊の毛は、その他の地域のカシミヤ山羊の毛よりも繊度(直径)が細いと言われているのです。

カシミールのカシミヤ/パシュミナは、そのようにして育てられたカシミヤ山羊の産毛のような細く柔らかな毛を使っているので、その繊維は神からの贈り物と呼ばれています。
その地域ならではの特徴だからです。

その証拠に歴史の記録によると、中世のヨーロッパであまりにもカシミールのカシミヤ/パシュミナが人気となったため、多くの人がカシミールのカシミヤ/パシュミナ山羊をヨーロッパに連れて帰って、育てたという記録が残っています。
しかしそのカシミヤ/パシュミナ山羊は、同じ種類にも関わらずカシミールのカシミヤ/パシュミナ山羊のような非常に細く柔らかく暖かい毛を生み出すことはなかったのです。
※その根拠は、なぜカシミールのパシュミナは、世界最高品質って言われるの? 品質面から考えるをお読みください。

このような点から考えたとしても、カシミールのカシミヤ/パシュミナ山羊の内毛から採取される毛は少量しか取れず貴重なもので、その細くて軽く、柔らかな毛は「繊維の宝石」とまで言われているのです。

そしてこのようにしてカシミールで採取されたカシミヤ山羊の毛はあまりにも細く繊細なため、そしてカシミールでは伝統的な作り方でカシミヤ/パシュミナ製品を作ることもあり、糸を紡ぐにも織物を織るにも一切機械を使わず、手紡ぎでカシミヤ糸を作り、それを手織りで製品を作っていくのです。

※カシミールのカシミヤ/パシュミナの作り方に関しては手織りをご覧ください。

ではなぜこのように素晴らしいカシミールのカシミヤ製品はあまり流通していないのでしょうか。

その理由は、カシミールの政治的に置かれた立場とカシミールの製品は手織りゆえ流通量が少ないという原因があります。
ですから決してカシミールのカシミヤ製品は悪いから流通量が少ないのではないのです。

ではこれから、このように素晴らしい、カシミールのカシミヤの3つの特徴を記載したいと思います。

カシミールのカシミヤ糸の3つの特徴

1.糸の細さと繊維長の長さ

一般的に流通している獣毛で作った糸の細さは、下記の表の基準と言われています。

この表からも分かる通り、カシミヤの繊維は非常に細く(繊維径直径の平均14~19ミクロン)他の獣毛繊維と比較しても突出した細さである事が分かります。
この事から分かるようにカシミヤ繊維は、1本の糸を仕上げるにあたり、より多くの繊維を束ねる事が可能となりますし、繊維(織物)にしても多くの空気を含むことができるということになります。

カシミールのカシミヤ山羊はヒマラヤの山地の自然環境で飼われていますので、他の地域のカシミヤ山羊に比べてストレスが少ないと言われています。
また草木も十分に食べて育ちますので、カシミヤ山羊の原毛の質がよく、繊維長(毛の長さ)も長いと言われています。

さらに前述しましたが、カシミールのカシミヤで使われているカシミヤ糸の毛はラダックで採取されたカシミヤ山羊の毛を使っており、その地域ならではの、優れた特徴を持っているがゆえ、そのカシミヤ山羊の毛は、標準より細く長いといわれています。

ですからカシミールのカシミヤ山羊の毛はそのような点でも優れているといえます。

◆一般的な獣毛の細さ

動物名繊度(直径)
カシミヤ約14~19μm
※アメリカの基準では、繊度(直径)19μm以下がカシミヤと言われています。
上質羊毛約19~20μm
モヘア約30~50μm
人間の毛髪約40~50μm

※※1/1000mm=1μm

2.カシミヤ糸の繊維の表面

カシミヤの毛の表面
獣毛の表面のスケール(キューティクル)比較図

通常、獣毛類の毛の表面は鱗(うろこ)のような鱗片で覆われています。
これは人間で言うと、テレビのシャンプーのCMに出てくるキューティクルといっているものと同じです。
これを獣毛の分野では、スケール又はセレーションと呼び、綿、網、麻などほかの天然繊維にはみられない羊毛の特徴の一つです。

左の画像を見てください。
これはカシミヤの毛など獣毛の毛の表面を顕微鏡で拡大した画像です。
羊の毛やアルパカの毛との毛の表面のスケール(キューティクル)の違いが分かるでしょうか?!

一般的に、カシミヤ製品は、非常に柔らかく、肌さわりが良く、風合いが良いと評判ですが、それはこの画像で分かるように繊維表面のスケール(キューティクル)が、まばらで突起が小さいからです。
なぜならば、この獣毛の表面のスケール(キューティクル)が多く、大きいと皮膚刺激(チクチク)の原因になるからです。

※詳細にご興味ある方は下記コンテンツをご覧ください。
ウール製品を身に着けるとチクチクする。その原因と対策 その1
ウール製品を身に着けるとチクチクする。その原因と対策 その2

3.繊維に含まれる「天然油脂」 

天然カシミヤに含まれている「油脂分」が繊維表面を覆っていてカシミヤ独特の滑らかな風合いを生み出しています。
それがゆえ、カシミヤは他の獣毛などでは太刀打ちすることができないほどの風合いのある”つや”が生まれます。

またこれは「ぬめり」とも表現されることがありますが、このカシミヤの独特の滑らかなタッチと光沢は、これらスケール(キューティクル)が潤っていることによるものなので、このカシミヤの油分を奪わずに保管していくのがカシミヤは重要になります。

カシミールのカシミヤ糸の優れた3つの特徴のまとめ

カシミヤの優れた特徴を理解していただけたでしょうか。
これらの点を考えただけでも、カシミヤの良さが分かります。

またカシミヤはこれらに加え、希少性が加わり、さらにその中でも品質ランクによって分けられます。

これによって何が分かるでしょうか。
カシミヤは本当に優れた素材であり、繊維にすると素晴らしい商品です。
ぜひ購入を検討するときには、本物のカシミヤ/パシュミナを選ぶようにしてください。

その選び方に参考になる情報(コンテンツ)を以下に記載しておきます。

なぜカシミールのパシュミナは、世界最高品質って言われるの? 品質面から考える
失敗しない! 本物の100% カシミヤ/パシュミナ製品 16の見分け方
失敗しない!カシミヤ/パシュミナ製品の7つの選び方

またGreatArtisanのカシミールのカシミヤ/パシュミナもご紹介させていただきます。

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