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ピアスとイヤリングってどう違うの?!
GreatArtisan(グレートアーティザン)の商品の買い付けにタイやアフガニスタン、そしてインドのデリーやカシミール地方などに行くのですが、日本の製品の名称が相手に伝わらないということがままあります。
まぁ簡単にいうと英語を喋れないのに買い付けにいくわたしが和製英語を和製英語と知らないで堂々と喋るということです。
たとえばストールピンなどもそうだったですが「ストールピンありますか?」「ストールピン売ってますか?」
誰もが「ポカーン?!」でした・・・ww
このように世界に出たら通じない和製英語が様ざまある中で、わたしが一番びっくりしたのはピアスという言葉が通じなかったことです。
それまでカシミヤだと「ショールとかストール、スカーフ」などは通じましたし、アクセサリーでも「ネックレスやペンダントトップ」も通じました。
しかし「ピアス」と言ったとたん怪訝な表情をされたのです。
「ストールピン」よりも怪訝な表情でした。
「ストールピン」はポカーンだったので、わたしの引け目からなのか「ストールピン」よりも少し悪意を感じました。ww
まさかその時の私はピアスが通じないと思いもよらないので、「ピアス」を連呼しましたが、ただピアスという言葉が店でこだましただけだったのです。
わたしみたいな人はいないかもしれませんが今回は、もしかしたらいるかもしれないわたしみたいな人に贈る特集です。
ピアスとイヤリングの違いを特集します。
ピアス/イヤリングの歴史
ピアス/イヤリングのルーツは非常に古いと言われ、遡るならば最古のものは紀元前3千年と言われています。
時代は古代エジプトや古代ペルシアの時代まで遡れると言われています。
例えば古代エジプトの王の墓の副葬品から日本でいうピアスと思われるものが発見されていますし、古代ペルシャの人たちも日本でいうピアスを装着していたという証拠が残っています。
人類の歴史は繰り返します。
それはアクセサリーなども同様です。
人類は生活にゆとりがないときは自らの体を飾るアクセサリーのようなものなど一部の高貴な人や宗教的な事柄のときに使う一部の人のものでした。
しかし徐々に生活が組織されていき食べ物を貯蓄できるようになり、少しづつ食が満たされていくと自然に身なりを気にするようになり、アクセサリーを纏うようになっていきます。
アクセサリーの詳細な歴史はプロが教える ネックレスとペンダントの違いと似合う2つのネックレスの選び方をご覧ください。
ピアス/イヤリングの始まり
前述したようにアクセサリーの最初は権力の象徴であったり呪術的な要素で用いられました。
ピアス/イヤリングも同様です。
ピアス/イヤリングは最初自分を邪悪なものから身を守るため魔除けのためのアイテムとして用いられていたようです。
その考え方は国によって違います。
しかし一般的な考え方として古代の原始宗教では、人間が病気などをするのは目に見えない邪悪の霊の仕業であると信じられていました。
その頃は当然ながらウィルスや菌などという概念がありませんから、目に見えない事柄はすべて神秘的なものという解釈となったのです。
そしてそのような邪悪な霊は、人間に憑りつくと考えられており、それは人の体の開いている穴から出入りすると考えられていたのです。
人間の穴が空いている場所というと、鼻や耳、そして口などがあります。
そういった穴の開いた部分を保護するためにピアス/イヤリングが用いられたと考えられています。
耳に光り輝くものをつけて、暗闇に棲む魔物を遠ざけようとしたのです。
意外ですね。
ネジ式やクリップ式の日本でいうイヤリングが発明されるのが17世紀頃なので、日本でいうピアス(耳たぶに突き刺すタイプ)はイヤリングよりもずっと古い歴史を持っているのです。
日本でいうイヤリングの歴史
前述しましたが、イヤリングの歴史はピアスよりずっと後になり、17世紀にねじ留め式やクリップ式のものが登場してからがその始まりとなります。
イヤリングはピアスと違い耳に穴をあけずに、手軽につけてオシャレを楽しむことができるので、アメリカの中産階級の女性に愛用され、一時はイヤリングといえばネジ式やバネ式のものが主流となったのです。
そして20世紀初頭のアメリカではネジ式やクリップ式のイヤリングが耳元のおしゃれに欠かせないアイテムとなりました。
そのイヤリングの大流行にはアメリカ女性の一つの考え方がありました。
それは当時のアメリカにおいて理想とされていた「上品で慎しみ深い白人女性像」も大きく関係しているようです。
当時理想とされていたアメリカの白人女性は上品で慎み深くか弱い女性像でした。
そのようなアメリカ人女性の理想とする女性がするのは、耳に穴を開けるピアスではなく、ねじ式クリップのイヤリングが理想とされ、アメリカでネジ式やクリップ式のイヤリングが大流行したのです。
そのようなアメリカのファッション意識に変化が生じてきたのは20世紀後半です。
その当時ブラックパワームーブメントなどを牽引していたアレサ・フランクリンやダイアナ・ロスなど有名なアーティストが生まれ、その黒人独特なヘアースタイルやファッション、そして彼女らがピアスを好んで身につけていたこともあり、欧米における理想の女性像に変化が現れはじめました。
それは自然とアメリカの人々のファッションに対する意識にも変化を与え、耳に穴を開けるピアスの人気が広がっていったのです。
日本のピアスの始まりとはいつですか?
そもそもピアスとは和製英語で、日本特有のジャパニーズイングリッシュなんです。
それでピアスを英語でいうとしたらイヤリングス(earrings)とかピアッスドイヤリングス(pierced earrings)という単語が使われます。
日本語では「穴を開ける」「突き刺す」「貫通させる」という意味になります。
日本で言うピアスを英語にすると、ちょっと乱暴な言葉になってしまいます。
首狩り族だと思われてしまいます。
ですから海外では日本でいうピアスもすべて「イヤリング」です。
わたしみたいにお間違えないようにしてくださいね。
ではなぜ日本では耳たぶに刺すタイプのイヤリングをピアスと呼ぶようになったのでしょうか。
これには諸説あります。
広く言われていることは、このピアスは日本では1970年代ごろより広まりはじめました。
その時すでに耳に穴を開けないタイプのイヤリングはアクセサリーとしてありましたので、それと差別化するために「ピアス」と言われ始めたと言われています。
このピアスは、日本の最初のころ「親からもらった体に傷をつけてはならない」という日本特有の美学のためか、なかなか普及しませんでした。
しかし1990年代の終わりに若い人たちを中心としてピアスが流行り始め、2000年ごろには若い女性のうち2人に1人がピアスで耳元のおしゃれを楽しむようになりました。
考えてみるとアメリカのイヤリングやピアスの歴史と似たようなタイミングかもしれませんね。
今や日本では本家イヤリングよりもピアスを使っている方の方が多いのかもしれませんね。
しかし歴史からいうと本家はピアスだったのですね。
ピアスとイヤリングの違い まとめ
ピアスとイヤリングの違いを纏めてみました。
印象と違ったのは、最初にピアスができ、その後イヤリングが流行り、ピアスが流行っているのですね。
非常に勉強になりました。
しかしこの昨今!
また興味深いことが流行り始めている?!
これから流行ると言われています。
それはまた日本でいうところの「イヤリング」が見直されているという記事がYahoo!!NewsのTOPを飾りました。
お店ではその傾向を踏まえ、イヤリングの品ぞろえが増えてきているとのことです。
こう考えると人間の歴史は本当に興味深いものです。
イヤっ!
ファッションの歴史と言った方が良いのでしょうか・・・・
歴史は繰り返されるものなのですね・・・
Great Artisan(グレートアーティザン)ではピアスを販売しています。
今月買い付けに行きますので、イヤリング系の品ぞろえを拡充させようと考えています。
ぜひお楽しみにしていてください。
(2021年10/1) 先日新しいイヤーカフやフープピアスを仕入れました。是非ご覧ください。
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